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#AI #デバイス #スマートシティ #プライバシー保護技術 #映像
トイレでも安心。プライバシーが守れる体温検知型AIセンサ
〜匿名性を担保した屋内向け人物検出技術〜
株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、NTT コミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)の「CROSS LAB for Smart City」(以下 CROSS LAB)にて、プライバシーに配慮した人物位置測位の技術検証を2024年1月より開始しました。
ドコモは、低解像度サーモセンサ※1とAI技術を組み合わせることで、プライバシーを考慮しつつ人物を検出する技術を開発しており、ホテル客室や更衣室、トイレなどプライバシー侵害の懸念が強い屋内空間での防犯や見守りソリューションとしての活用を目指しています。
※1 サーモセンサとは、遠赤外線を検出することで対象物の温度分布を検知する装置️で、このうち取得する映像の解像度の低いサーモセンサを低解像度サーモセンサと呼びます。
背景と取組みの概要
IoT技術の発展により、人物行動認識技術を搭載した監視カメラによる不審者検知など、防犯や見守りを目的とした人物センシングソリューションの市場規模は拡大しています。我々はそのなかで、現在の人物センシング技術における検出性能とプライバシーのトレードオフ問題に着目しました。具体的にはRGBカメラでは人物行動を詳細に把握できる反面、人物が高解像度に映りプライバシー侵害の懸念が強いです。一方で、焦電型赤外線センサは検知範囲内の遠赤外線量の変化のみを検出するため、トイレなどプライバシー配慮の求められる場所での照明自動操作などでの活用が進んでいる反面、検知できるのは動いている人物の有無のみで、人物の位置や姿勢を把握できません。そこで本取組みでは、プライバシーに配慮しつつ、人物の行動把握が可能なセンシング技術の確立にチャレンジしています。
技術の強み
本取組みでは低解像度サーモセンサとAI技術を組み合わせることで、生データから個人の匿名性を保ちつつ、屋内の人物の位置測位を行う技術を開発しています。本技術により、人物の有無だけでなく人数や行動を検知可能とすることで、ホテルの客室や授乳室といったプライバシー配慮の必要な空間において、監視カメラの代替となる防犯・防災や見守りソリューションとしての活用が期待されます。
デモ展示
ドコモが開発している、低解像度サーモセンサを用いたプライバシーに配慮した人物位置測位の技術検証をNTT ComのCROSS LABで2024年1月から実施しており、現地では会場内の天井に設置したセンサでリアルタイムに人物センシングされるデモを体験いただけます(見学には事前にお問い合わせが必要となります)。
担当者
関根 光太郎
SEKINE KOTARO

クロステック開発部
株式会社NTTドコモ
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